妊娠2ヶ月である4週~7週の間は、超音波検査で初めて赤ちゃんを見て晴れて「妊娠おめでとうございます」という気持ちになる方も多い期間です。 イライラ、眠気、肌荒れなどの妊娠初期の症状が出始める人もいると思います。
赤ちゃんもしっぽが無くなり始め,手足の指が少しずつはえてきたりします。その成長に驚かされるかもしれません。
妊娠2ヶ月の期間、妊婦さんにはどのような症状が現れ、成長していく胎児の体の状態はどのようになっているのでしょうか?ご紹介したいと思います。
妊娠2ヶ月(4~7週)の期間は、高温期が続いたり、予定通りに生理が始まらない。「もしかして妊娠したかな?」と気づく頃です。体の変化を感じ、市販されている妊娠検査薬などを使って確認される方もいるでしょう。
妊娠検査薬は、尿中に排出される「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」と呼ばれる妊娠時に大量にできるホルモンに反応して、妊娠しているかを調べるます。
妊娠検査薬を使用すると妊娠の確認は高確率でわかるのですが、気をつけなければいけないのは、正常に妊娠しているのか、異常妊娠しているのかは判定することが出来ないことです。ですから自分で妊娠に気づいた場合は、すぐに病院や産婦人科で受診することが非常に大切です。超音波検査などで、正常妊娠か異常妊娠かを確かめる必要があるからですね。
赤ちゃんの心拍も、妊娠6週頃になると確認することができるようになります。
妊娠2ヶ月(4~7週)の期間はイライラや疲れ、胸のむかつきなど、妊娠初期のつわりの症状や、乳房の張り、乳首のチクチク感を覚える人も多くでてくる時期です。
妊娠前より一回り大きくなった子宮は、たまごの1.5倍くらいの大きさになっています。しかし妊婦さんのお腹を見ても大きさに変化はありません。
この時期に、月経と間違えてしまう着床出血という症状がある人もいます。着床出欠は、次回の月経予定日頃に数日続くごく少量の出血で、受精卵が子宮内膜に着床するときにあらわれる出血です。
ですから着床出血の場合正常に妊娠した場合にみられる出血ですので心配する必要はありません。しかし出血というものは妊娠中のママが注意しておかなければならない症状のひとつです。
流産や早産の兆候の可能性もありますので、出血に気付いたら「少量だから大丈夫」と自分で判断せずに必ず病院に連絡し受診してくださいね。特に問題ない場合がほとんどですが、病院で受診して調べてもらっておけば、精神的にも安心です。
妊娠に初めて気づく場合が多い4、5週頃は、超音波写真に赤ちゃんを包む「胎嚢(たいのう)」と呼ばれる袋が見えます。約10mm程度の胎嚢の中にいる赤ちゃんの姿はまだ確認することはできません。
この頃はまだ赤ちゃんはしっぽがあり、両生類のような姿をしています。しかし妊娠7週頃になると尻尾はなくなり、頭と体の区別が出来る2頭身の人間らしい姿に成長しています。
顔の目、耳、口の部分もだんだん原形ができあがってきますが、まだまだはっきりとした形にはなっていません。
器官形成期と呼ばれる妊娠4週~16週は脳や脊髄などの神経細胞はほとんどできあがり、内臓(心臓、胃、肝臓など)も急ピッチで作られています
赤ちゃんの心臓も妊娠4週を過ぎた頃から「ドク!ドク!」と動き始め、妊娠6週ぐらいになりますと、超音波で赤ちゃんの心拍を確認できるようになります。胎盤の土台となる絨毛が増殖し、へその緒もでき始め、ママと赤ちゃんの命の関係がどんどん強くなってきます。初めて心拍を聞いたときは自分の体に命を感じて本当に喜びを感じる瞬間だと思います。
長い妊娠期間中でもっとも急激に赤ちゃんが成長するのが妊娠2ヶ月です。赤ちゃんが生きるために重要な脳や心臓、手足などの基礎が急ピッチに作られていきます。ですから大切なこの時期の母体に薬、放射線、ウイルスなどが入ってしまうと赤ちゃんが奇形や機能障害などを引き起こす原因になってしまいます。必ず起こってしまうわけではありませんが注意が必要です。
妊娠4週前の時期であれば、薬やエックス線は、器官形成期前ですので赤ちゃんへの影響をあまり考える心配はありません。
4週から7週の場合であっても、薬の種類であったりエックス線の量、部位によってはそれほど問題視する必要はありません。
妊娠初期である妊娠2ヶ月の期間は、いろいろと心配してしまうことが多いですが、一人で考えすぎずにかかりつけの主治医に相談してくださいね。